中年探偵、深町丈太郎を主人公にした駄目ハードボイルド。
『探偵とは職業ではない。生き方だ。誰もが蔑ながら羨む、そんな生き方だ。例えていうならば銃口にとまった蝶のような美しい存在だ』
こんな臭い台詞を情けない貧乏探偵が口にするからたまらない。
ちなみに、数年後に大沢在昌の小説『雪蛍』で、主人公の佐久間公も同じ台詞を口にします。こちらも国産小説の中ではずば抜けて面白いので、機会があればどうぞ!